「前回の車検に比べて高くなった」とか、
「○○さんの車の車検は●●万円で、ウチがお願いしている整備工場よりも△万円も安い」とか、
車検の費用を総額で比較しようとする人も多いですが、車検の費用は車種やお車の状態によって異なってきますので、前回の車検費用やお友達の車検費用と単純に総額で比較することには意味がありません。
例えば、現在、当社で軽自動車の車検・整備を実施すると、総額費用7万円強となるケースが多いですが、このうち3万4千円以上が法定費用として国に納められるものです。
車検費用の中で大きなウエイトを占めるのが法定費用ですが、これは、車種や年式によって変わってきますし、頻繁に改定されます。
車検の法定費用の大部分を占めるのが、重量税と自賠責保険料です。
軽自動車(エコカー以外で13年経過未満)の重量税は6600円ですが、日産マーチクラスの車両重量が1t未満の普通車(同条件)では16400円となります。
同じ普通車でも、例えばクラウンなど車両重量が1.5tを超える車種となると、32800円となってしまいます。
さらにこのクラウンクラスの普通車が初度登録から13年を経過すると40000円、18年を経過すると50400円となってしまいますが、車両重量が1t未満でエコカーに該当する車種であれば重量税は10000円ですので、重量税だけで大きな差が生じることがわかります。
ちなみに、この重量税は、昨年(平成24年)の5月1日に減額されたので、それ以前の車検時と比較すると少し安くなったと感じた人もいると思います。
一方の自賠責保険料は、軽自動車は26370円、普通車は一律27840円と、あまり差がありません。
この自賠責保険料は今年の4月1日に値上げされたのですが、値上げされる前は、軽自動車が21970円、普通車が24950円だったので、軽自動車が大幅に値上げされたことがわかります。
このように、車検時の法定費用は車種によって大きく異なりますし、頻繁に改定されますので、車検費用の総額も車種や時期によって大きく変化するということを、ぜひご理解下さい。
なお、頻繁に改定される法定費用ですが、ネット上には古い費用のまま更新されずに放置されているサイトも多いですし、道路を走っていると古い重量税額や自賠責保険料が示された料金看板なども目にしますので、古い情報を鵜呑みにしないようにご注意下さい。
車検費用についての疑問点などありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせ下さい。