左後方から追突されて大破した平成8年式のセフィーロ(PA32)。
相手方の過失100%であるため相手方の保険で支払われるのですが、年式が古いために車両の時価額があまり高くありません。幸い相手方の保険に対物超過特約が付加されていたものの、それでも、保険で支払われる修理費の上限は百万円にも遠く及びません。
当初はディーラーの鈑金工場に入庫していたのですが、修理代金の見積もりとして百数十万円が提示されたそうです。その場合、差額の自己負担分が数十万円に及んでしまいます。
何とか保険の範囲内で修理してもらえないかとのご依頼をいただき、弊社で車両を引き取ってきました。
左リアフェンダーが大きく凹み、ボディの後全体が右側に振られています。
そのため、左リヤドアはまともに閉まらない状態になっています。
左リアフェンダー、ホイールハウス、バックパネル、フロアパンの損傷が特に激しく、このあたりはパネル交換が望ましいのですが、車両が古いため、新品パネルが供給されない部分も多くあります。
仕方がないので、左リアフェンダー、左サイドフロア、バックパネルのみを新品交換とし、その他のボディパネルとトランクパネルは鈑金で修理することとしました。
フレーム修正機に固定したら、パネルを剥がす前に、まずボディの大きな歪みをざっくりと修正しておきます。
左リアフェンダー、左サイドフロアー、バックパネルを剥がしたら、ホイールハウス、フロアパン、サイドメンバー等の鈑金を行いながら、メンバーにリーンホースメント(中古)を仮付けし、キッチリとセンター出しを行います。
各パネルの鈑金が終わったら、左リアフェンダー、左サイドフロアー、バックパネルを取り付けて、塗装作業に入ります。
ボディの塗装が完了したら、左リアドア、リアガラス、トランクリッド、テールランプ、リアバンパーなどを組み付けていきます。
テールランプ、リアバンパーは中古品で、リアバンパーは再塗装しました。
修理代金は何とか予算内に収まり、お客様にも喜んでいただけました。