モビリオ 加速時に息つき

平成14年式、走行距離14.4万kmのホンダモビリオ(GB2)。
走行時にアクセルを踏み込むとガクガクと振動が生じるとのことでご入庫。

まず15kmほど試運転してみましたが、特に異常は感じられません。
翌日、今度はもう少し長い距離を走ってみることにしました。
走ったり休んだりを繰り返しながら、30~40分経過したころに突然、症状が現れました。
確かに、アクセルを踏み込むとガクガクガクッと息つきをします。
これは、このエンジンに特徴的な点火系のトラブルと考えられます。

おそらく、イグニッションコイルかプラグの劣化により、アクセルを踏み込んだ際に失火していると疑われましたので、まず、イグニッションコイルを外してみました。

モビリオ イグニッションコイル
取り外したイグニッションコイル

この車両は横置きの4気筒エンジンですが、プラグとコイルが各気筒の前後に2本ずつ装着されますので、全部で8本となります。
外したイグニッションコイルをパッと見た感じ、比較的まともそうなのはフロント側の1番だけで、残りの7本は先端のゴムがかなり白く変色していることがわかります。

モビリオ イグニッションコイル
根元にも白いリーク痕が

これらの白い部分は、電流のリーク痕なので、イグニッションコイルからスパークプラグへ流れるはずの電流が、外に逃げて行っていることになります。
ちなみに、この車両のイグニッションコイルの上にはカバーが設けられているのですが、フロント1番のコイルのみ、カバーから少しはみ出して配置されています。
そのために、エンジン加熱時にも熱がこもらず、劣化を免れたものと推察されます。

つまり、加速途中のガクガク(息つき)は、電流のリークによってスパークプラグから十分な火花を発することができなかったために、失火したものと考えられました。

というわけで、イグニッションコイルとスパークプラグを全数、新品に交換しました。

モビリオ イグニッションコイル新
モビリオ スパークプラグ
古いスパークプラグ(左)と新しいスパークプラグ(右)

イグニッションコイルとスパークプラグを全数交換した後、1時間以上の試運転で症状が改善されたことが確認できました。