自動車にはスピードメーター(速度計)の装備が義務づけられています。
機械ですから当然のことながら誤差は生じますし、ある程度の誤差は許容されています。
では、スピードメーターの許容誤差はどの程度なのでしょうか?
「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2007.03.28】〈第二節〉第148 条」によれば、走行時のスピードメーターの表示誤差は、以下のように定められています。
<平成19年1月1日以降製造の自動車>
10(V1 -6)/ 11 ≦ V2 ≦(100 / 94)V1
<平成18年12月31日以前製造の自動車>
10(V1 -6)/ 11 ≦ V2 ≦(100 / 90)V1
V1 :自動車に備える速度計の指示速度(単位km/h)
V2 :速度計試験機を用いて計測した速度(単位km/h)
車検場では、スピードメーターが40km/hを指している時の実際の速度を測って検査するわけですが、その場合の許容範囲は、上記の式から計算すると以下のとおりとなります。
<平成19年1月1日以降製造の自動車>
実際の速度 : 30.9km/h ~ 42.55km/h (メーター表示は40km/h)
<平成18年12月31日以前製造の自動車>
実際の速度 : 30.9km/h ~ 44.4km/h (メーター表示は40km/h)
意外と許容誤差が大きいですよね。
ただし、その許容誤差は、実際に走っている速度よりもスピードメーターが表示する速度の方が高くなる側に広いことがわかります。
自分では40km/hで走っているつもりなのに実際には50km/hで走っているとなると危険ですけど、その逆なら危なくないですからね。
以上は法的な許容範囲ですが、実際の車の誤差がどの程度かというと、経験的には、時速40km/hで走行時にスピードメーターが40km/h~45km/hを指しているものがほとんどです。
実際の走行速度よりもスピードメーターが低い速度を指すケースは滅多にありません。
ただし、タイヤの外径を大きいものに変更した場合には、危険な方向に誤差が生じますのでご注意下さい。