平成26年式ホンダヴェゼルHV。
自損事故でフロント周りを破損したのですが、車両保険に加入されていないため、自費修理です。
電柱のようなものに衝突したらしく、フロントの中央が大きく凹んでいます。
フロントバンパーを外してみると、バンパービームが押されて、クーラーコンデンサーとラジエターが変形し、さらに、バルクヘッドやサイドフレームも大きく曲がっています。
修理のため、ボンネット、バンパービーム、クーラーコンデンサー、ラジエター、ヘッドライト等を外します。
この後、バルクヘッドやウォッシャータンクも外しましたが、なるべく費用を抑えるため、今回はエンジンは下ろさずに修理します。
大きく曲がったサイドフレームは引っ張っただけではなかなか元に戻らないため、ガスで炙りながら形を戻しました。
再度フレームのおおよその修正が終わったら、バルクヘッドパネルを仮付けして、レーザー光で確認しながら正確にセンター出しを行います。
このセンター出しをちゃんと行っておかないと、ヘッドライトやバンパーがキレイに取り付け出来ません。
センター出し、フィッティング作業が完了したら、仮付けしたパーツを取り外し、それぞれのパーツを塗装します。
水温センサーに接続するカプラーが破損していましたが、メーカーから交換部品として供給されるのはワイヤーハーネス一体のもので、3万円以上と高額です。
今回は自費修理のため費用をできるだけ抑えたかったので、同型のカプラーキットを探して、カプラー部分だけを交換したことで、部品代は数百円で済みました。
塗装が終わったら、各部品を取り付けます。
破損したラジエター、クーラーコンデンサーは社外新品に交換、ファンシュラウドやファンは破損していましたが、ファンモーターは再利用しました。
左右のヘッドライトも取り付けステー等が破損していましたが、部品が高額であるため、修理して再利用しました。
ラジエターとクーラーコンデンサーを取り付けた後は、冷却水の補充、エア抜き、冷却系統の真空引きを行います。
事故の際にコンデンサーが破損し、冷媒ガスと一緒にコンプレッサーオイルも多量に漏れ出ていたので、ガス補充時にコンプレッサーオイルも補充しました。
この車両はハイブリッド車で、電動コンプレッサーが採用されているため、従来のオイルとは異なる絶縁オイルを使用する必要があります。
従来のオイルと混じることがないように、ゲージマニホールドも専用のものを使います。
事故時に多数のエラーコードを拾っていたので、一度、エラーコードを消去した後、再度、自己診断を行いましたが、エラーがすべて解消されていることを確認しました。