ステップワゴン ブレーキキャリパーオーバーホールなど
平成22年式、7.9万km走行のステップワゴン(RK1)。
車検でご入庫いただきました。
フロントブレーキの分解点検を行った際に、キャリパーのピストンブーツに大きな破れが見つかったので、キャリパーのオーバーホールを行うこととしました。
ピストンを抜き取ると、中から不思議な色の液体が出てきました。
ブレーキフルードとピストンの隙間から浸入した雨水とが混じって、乳化したものと思われます。
弊社に入庫したのは初めてのお車ですが、かなり前からブーツが破れていたのかもしれません。
ピストン、シリンダー、スライドピンなどをキレイに清掃し、
新しいゴム類を取り付け、ピストンを挿入してオーバーホール完了です。
追加で、エンジン、ミッションのマウント交換もご依頼いただきました。
エンジン右側のサイドマウンティングAssyを外した状態です。
交換したマウントは、以下のとおりです。
マウント類をすべて交換したので、エンジンの振動が抑えられ、運転時の快適性が向上しました。
フェアレディZ クーラーコンプレッサー交換
平成15年式、11.9万km走行のフェアレディZ(Z33)。
エアコンが冷えないとのことでご入庫です。
まず、ゲージマニホールドを接続し、冷媒ガスの圧力を測ってみたところ、ガスは十分に入っている様子でした。
しかし、エンジンを始動しエアコンのスイッチをONにしても、低圧(青)と高圧(赤)が同じ圧力を示したままで、ほとんど動きません。
本来であれば、コンプレッサーの働きにより、低圧側の圧力が下がり、高圧側の圧力が上がるはずなのですが、低圧は高過ぎ、高圧は低過ぎの状態となっています。
目視でマグネットクラッチを確認するとコンプレッサーは回っていますので、コンプレッサーの圧縮不良と診断されました。
まずは、冷却系統内の冷媒ガスを回収します。
古いコンプレッサーを取り外し、リビルト品のコンプレッサーに交換します。
コンプレッサー交換の場合、新品のコンプレッサーはとても高額なので、新品の半額程度のリビルト品を使用することが大半です。
コンプレッサーを交換した後、真空引きを行い、冷媒ガスを規定量充填したら、良く冷えるようになりました。
ゲージの圧力値も、最初の写真と比べると、低圧側が下がり、高圧側が上がっているので、コンプレッサーがしっかり働いていることがわかります。
これで快適な夏をお過ごしいただけると思います。
デミオ リア周り修理
平成26年式デミオ(DJ5FS)。
信号待ちで追突されたため、相手方保険による修理です。
リアバンパーが大きく凹んでいますが、バックドアには目立った損傷は見られません。
リヤバンパーを取り外すと、バックパネルも大きく凹んでいますので、交換します。
スポット溶接を剥がして、損傷したバックパネルを取り外します。
新しいバックパネルを仮付けし、フィッティング作業を行います。
フィッティングを終えると、バックパネルを本付けして、シーリング等を施した後に塗装します。
バックドアは、外から見ると無傷だったのですが、内側に事故による傷がついていたため、内側のみ部分的に塗装しました。
バックドアと新品バンパーを取り付けて完成です。
フォレスター クラッチオーバーホール他
平成13年式、14万km走行のフォレスター(SF5)。
加速時にクラッチが滑るとのことで、クラッチオーバーホールその他のご依頼です。
まずはミッションを下ろす作業です。
写真だけ見ると何だか簡単にミッションが下りたように思われそうですが、スバルのこの手の車両は、ミッションを下ろすのがけっこう大変なんです。
でも、作業途中の写真があまり撮れなくて、写真ではその大変さを全くお伝え出来なのが残念です…
また、一般的なクラッチでは、クラッチを切る際にレリーズフォークでレリーズベアリングを押し込むプッシュ式なのですが、この車両の場合、フォークでベアリングを引っ張るプル式となっています。
なので、写真をよく見ていただくと、レリーズフォークの軸が抜けてレリーズフォークが外れていることがわかると思うのですが、レリーズフォークを先に外してしまわないとミッションをエンジンから切り離すことができないという特殊な構造となっています。
そして、レリーズベアリングは、クラッチカバーの側にくっついたままです。
プル式なので、ベアリングが常にスプリングの先端と噛み合っている構造となります。
ミッションケース側をキレイに掃除して、レリーズフォーク、新しいレリーズベアリングを組付けます。
エンジン側には、新しいクラッチディスクとクラッチカバーを組付けます。
こうして、ミッションとエンジンを組付け、レリーズベアリングをクラッチカバーに押し付けると、クラッチカバーの中央にレリーズベアリングが噛み合ってロックされるという仕組みです。
お客様からタイトコーナーブレーキング現象も出ているとのお話を受けて、クラッチ交換のついでに、センターデフも交換することにしました。
その他、スターターモーターや、破けていたドライブシャフトインナーブーツも交換しました。
いろいろとリフレッシュされたので、快適なドライブを楽しんでいただけそうです。
タント 左フロント自損事故修理
平成23年式タント(L375S)。
自損事故で左フロントを損傷し、車両保険にて修理です。
損傷状況としては、一見すると、左フロントフェンダーが大きく凹み、フロントバンパー左端の塗装がはがれ、バンパーが少しずれている様子。
バンパーを外してみると、全体が少し右に押されてラジエターサポートが少し歪んでいたため、両側のヘッドライトとラジエターサポートアッパーを取り外して、左右のラジエターサポートを修正しました。
新品の左フロントフェンダーを塗装し、左フロントドアとボンネットフードにもボカシ塗装を行いました。
バンパーは色付き新品に交換し、完成しました。