スカイラインハイブリッド トルコン太郎でATF交換
平成26年式、4.9万km走行のスカイラインハイブリッド(HV37)。
トルコン太郎でATF交換のご依頼です。
走行距離が5万km程度なので、今回はオイルパンの脱着・清掃などは行わず、ATFのみの交換です。
今回使用したのは、ワコーズATFセーフティスペックです。
最初の廃油モニターではかなり黒いフルードでしたが、11Lの圧送交換で新油と同程度の透明度となりました。
圧送交換で温まったATFを規定の温度以下に冷却した後、エンジンを始動して規定温度でオーバーフローさせて量を調整します。
アンダーカバー等を元通りに取り付けたら作業完了です。
エスティマ クーラーコンプレッサー交換
平成12年式、46.6万km走行のトヨタエスティマ(ACR30W)。
冷房が効かないという不具合でのご入庫です。
ゲージマニホールドを接続して点検したところ、マグネットクラッチがつながっても全く圧力が上がらない状態でしたので、明らかにコンプレッサーの圧縮不良のようです。
レシーバドライヤーやエキスパンションバルブも同時交換が望ましいのですが、お客様と相談して、今回はコンプレッサーのみの交換となりました。
コンプレッサーを取り外す前に、冷媒ガスを回収します。
コンプレッサーはオルタネーターの下側にあって、車両下側からも取り外すスペースがないため、ラジエターファンシュラウドを外してスペースを確保します。
その際、ラジエターアッパーホースを外さなければならないので、冷却水も少し抜きます。
写真だとたいへんさが伝わりにくいですが、わりと苦労してコンプレッサーを取り外し、リビルトコンプレッサーと交換しました。
コンプレッサーを取り付け、ファンシュラウドも組み付けたら、抜けた分の冷却水を補充します。
さらに、冷媒系統の真空引きを行い、規定量の冷媒ガスを注入したら作業完了です。
キャリートラック クラッチオーバーホール
平成13年式、5.9万km走行のスズキ キャリィトラック。
クラッチが滑り気味とのことで、クラッチオーバーホールです。
まずは、ミッションオイルを抜き、プロペラシャフトなどを外して、トランスミッションを降ろします。
4WDなので少し重いですが、しょせんは軽なので、ミッションジャッキなど使わず大人二人で抱えて降ろすことができます。
ミッションを下ろすと、クラッチカバーが見えてきます。
ミッションケース内はクラッチのダストでかなり汚れています。
かなり摩耗しているクラッチディスクのみでなく、クラッチカバー、レリーズベアリングを加えた3点セットで交換するのが、クラッチオーバーホールの基本です。
さらに、フライホイール側のパイロットベアリングも交換して、クラッチディスクのセンター出しをしながらクラッチカバーを組み付けます。。
トランスミッションを組み付け、プロペラシャフトなどを元通りに組み付け、ミッションオイルを注入したら作業完了です。
ミッションを組み付ける前に、ミッションリアのオイルシールも交換してあります。
プログレ ブレーキブースターの異音
平成13年式、8.3万km走行のトヨタプログレ(JCG10)。
お客様が数年前に中古で車両を購入された直後から、ブレーキを踏んだ後にマスターシリンダーの辺りから「キュキュキュキュッ」といった音が聞こえていました。
この車両は、一般的なガソリンエンジン車に採用されている真空倍力装置(いわゆるマスターバック)ではなく、電気式のブレーキブースターが採用されています。
そのため、ブレーキを使用してアキュームレーター内の油圧が低下した後に、アキュームレーター内にフルードを送り込む際のポンプの作動音であると思われます。
ブレーキの制動力自体には問題ないし、警告灯が点灯するわけでもないので、しばらく様子を見ましょうということで乗られていました。
しかし、どんどんと音が大きくなって、道行く人が振り返るほどになってしまったので、いよいよ何とかしなければということでご入庫いただきました。
このマスターシリンダーAssyですが、アキュームレーターポンプだけでも新品だとかなり高額となるため、お客様のご要望で程度の良い中古パーツと交換することとなりました。
わりと程度の良い中古パーツが見つかりましたので、交換作業を進めます。
マスターシリンダーAssy交換後は、ブレーキフルードのエア抜き作業を行い、作業完了です。
例の音も出なくなり、快適にお乗りいただけるようになりました。
ハイエースにLSD取り付け
平成17年式、28.2万km走行のハイエース(KDH200V)。
FRでは雪が降った時に自宅前の坂道を上れなくなってしまうため、リアデフをLSDに変更したいとのご要望です。
純正のLSDは設定がないため、今回はクスコ製の1wayタイプのものを取り付けることとなりました。
デフオイルを抜いて、ドラムブレーキを分解し、ブレーキフルードパイプやサイドブレーキワイヤーを切り離したら、バックプレートごとアクスルシャフトを抜き取ります。
デファレンシャルピニオンからプロペラシャフトを切り離して、デファレンシャルキャリアを取り外したら、とりあえず、リングギアとドライブピニオンとのバックラッシュと歯当たりを確認しておきます。
歯当たりは問題なさそうで、バックラッシュは規定値よりも少し大きめでした。
ベアリングキャップを外し、ディファレンシャルケースを取り外したら、リングギアをLSDの方に組み替えます。
サイドベアリングは新品を使用します。
LSDをディファレンシャルキャリアに組み付けて、バックラッシュの調整と歯当たりの点検を行ったら、新しいガスケットを取り付けて、リアアクスルハウジングにディファレンシャルキャリアを組み付けます。
あとは、プロペラシャフト、アクスルシャフト、ドラムブレーキなどを元通りに組み付けて、最後に専用のデフオイルを注入したら作業完了です。